現在のアメリカ金融界の主流は、自らが批判していたMルケンと同じことをしている。
サブプライムローン問題を引き起こしたきわめつきの原因は世界的な過剰金融にある。
それが、アメリカの新金融商品に殺到したのである。
サブプライムローンとはアメリカの国内問題であったはずなのに、ヨーロッパだけではなく、日本の銀行まで、非常に大きな損失を引き起こした点を見ても、いかに世界のカネがサブプライム関連の証券に群がっていたかということが分かるであろう。
サブプライムローン関連のCDOこそは、ハイリターン投資のシンボルであった。
しかも、ジャンク・ボンドであるはずのCDOをトリプルAに格付けする手法にいかがわしさが漂っていた。
これは、早晩、司直の手で真実が明らかにされるであろう。
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)前議長アラン・Gリーンスパンも、後任のベン・Bーナンキも、リスク軽視の惰性と並んで海外からの予想を上回る巨額の資金流入によって、住宅バブルが引き起こされたと発言した。
Bーナンキは、海外からアメリカに流入する資金を「グローバルな過剰貯蓄」と呼んだ。
サブプラィムローン問題を発生させたのは、過剰流動性であり、二○○○年以降、各種投資主体が自信過剰になりリスクを軽視したことによる。
この点、㈱N本総合研究所の、金融調査グループが、「証券化は単なる「新しい意匠」に過ぎない」と言い得て妙の表現で、事態の根底にある過剰流動性の深刻さを指摘している(二○○八年一月一八日)。
サブプライムローン問題を、後世の金融史家は、金融界の怯えがパニックを生むという、過去に繰り返し見られた金融恐慌深刻化の定型の再現と見るであろう。
不思議なことは、実際にローンの返済が焦げ付くかどうかよく分かっていない早い段階から、焦付きが発生するぞと、あわてて金融機関が損失額を計上したことである。
実際に焦付きが発生したわけではないのに、焦げ付くかもしれないという怯えで、連鎖反応的に金融機関が巨額の損失を発表したのである。
繰り返しになるが、サブプライムローンの証券化が急拡大した背景には長期にわたる世界的な低金利政策とグローバル経済がもたらした過剰金融がある。
それが、オルターナテイブ(新しい)投資という新金融商品の開発を促した。
しかし、その過程で、信用リスクへの備えがおろそかになった。
医薬品輸送が活用できる医薬品輸送以外の専門家もいる。